cosense-mcp-worker
Cosense(旧Scrapbox)の単一プロジェクトを操作する、stateless構成のRemote MCPサーバーです。Cloudflare Workers上で動作し、HTTPルーティングにはHono、MCPにはCloudflare AgentsのcreateMcpHandler()とMCP SDK v2を使用します。OAuthの実装はWorkerに持たせず、Cloudflare Access Managed OAuthへ委譲します。
1つのWorkerは、1つのCosenseプロジェクトと1つのconnect.sidに固定されます。MCPツールの引数から、別プロジェクトや認証情報を指定・変更することはできません。
Cloudflareへワンクリックデプロイ
このボタンから利用者自身のCloudflareアカウントへWorkerを作成・ビルド・デプロイできます。セットアップ画面ではWorker名と、COSENSE_PROJECT_NAME、CF_ACCESS_TEAM_DOMAIN、CF_ACCESS_AUD、SecretのCOSENSE_SIDを入力します。
Cloudflare Access Applicationの作成、Managed OAuthの有効化、Access Policyの設定は、デプロイ後に利用者自身が行う必要があります。
提供するエンドポイント
| エンドポイント | 内容 |
|---|---|
GET / |
サービス概要を返します。プロジェクト名や秘密情報は返しません。 |
GET /health |
認証不要のヘルスチェックです。 |
ALL /mcp |
Cloudflare Accessで保護されたStreamable HTTP MCPエンドポイントです。 |
MCPツール
| ツール | 入力 | 内容 |
|---|---|---|
get_page |
title |
ページ本文、直接リンク、1-hop・2-hop関連ページ、外部・他プロジェクトリンクを取得します。 |
list_pages |
なし | 更新日時順で最大100件のページを、説明と更新日時つきで取得します。 |
search_pages |
query |
設定済みプロジェクト内でCosense全文検索を実行します。 |
insert_lines |
title、targetLineText、text |
最初に完全一致した行の直後へ挿入します。一致がなければ末尾へ追加します。textには改行を含められます。 |
ローカルセットアップ
必要なものは、Node.js 20以降、Corepack、Cloudflare Zero Trustを利用できるCloudflareアカウント、対象Cosenseプロジェクトへの権限を持つセッションIDです。
git clone <リポジトリURL> cosense-mcp-worker
cd cosense-mcp-worker
corepack enable
pnpm install
秘密情報ではない値をwrangler.jsoncで設定します。
"vars": {
"COSENSE_PROJECT_NAME": "your-project",
"CF_ACCESS_TEAM_DOMAIN": "https://your-team.cloudflareaccess.com",
"CF_ACCESS_AUD": "YOUR_ACCESS_APPLICATION_AUDIENCE_TAG"
}
セッションIDは必ずWorker Secretとして設定してください。wrangler.jsonc、ソースコード、Gitへ保存してはいけません。
pnpm wrangler secret put COSENSE_SID
ローカル開発専用では、コミットしない.dev.varsへ設定します。
COSENSE_SID=your-connect.sid-value
検証とローカル実行は以下のとおりです。
pnpm lint
pnpm typecheck
pnpm test
pnpm wrangler dev --local
Cloudflare Access Managed OAuthの設定
デプロイする準備ができた段階でのみ、次のコマンドを実行します。
pnpm deploy
続いてCloudflare Zero Trustダッシュボードで、Workerのホスト名に対するAccess Applicationを作成します。
- Workerのドメインおよび
/mcpパスを対象に、MCP server applicationを作成します。 - 対象Cosenseプロジェクトの利用を許可するユーザーまたはIDグループでAccess Policyを設定します。
- Application Audience(AUD)Tagをコピーし、
CF_ACCESS_AUDへ設定します。 - Zero TrustのTeam Domainが
CF_ACCESS_TEAM_DOMAINと一致することを確認します。 - ApplicationのAdvanced settingsでManaged OAuthを有効にします。
- MCPクライアントへ
https://<worker-host>/mcpを登録します。
Authorization Code Flow、PKCE、ログイン、リフレッシュトークン、OAuth discovery、Access PolicyはすべてCloudflare Accessが担当します。Worker自身はOAuthサーバーを実装しません。
WorkerはCf-Access-Jwt-Assertionを受け取り、TeamのJWKSエンドポイントを使ってRS256署名・issuer・AUDを検証した後にのみ、/mcpへの要求をMCPハンドラーへ渡します。
Managed OAuth利用時のOAuth discovery情報はAccess層からクライアントへ返されます。Worker内にOAuthエンドポイントや独自の認可サーバーを追加しないでください。
セキュリティ上の性質
COSENSE_SIDはSecret bindingとして扱い、JSONレスポンスやログに含めません。/mcpはAccess assertionがない、または無効な要求を401で拒否します。- Access JWTは
https://<team-domain>/cdn-cgi/access/certsで署名を検証し、issuerとAUDも検証します。 /mcpのOriginは全許可です。Remote MCPクライアントとの互換性を優先しており、アクセス制御はCloudflare AccessのOAuthトークンとWorker内のJWT検証で行います。- MCPツールのスキーマは未定義の入力を拒否するため、呼び出し側からプロジェクトや認証情報を上書きできません。
- Cosense側の任意のエラー内容をそのまま返さず、操作単位のエラーへ限定します。
- 意図せず巨大なレスポンスを返さないよう、ツール出力は100,000文字で上限を設けています。
ディレクトリ構成
src/
config.ts Worker bindingの検証
index.ts Honoルートとstateless MCP HTTP transport
middleware/access-auth.ts Access JWTの検証
mcp/server.ts MCP SDK v2 server factory
mcp/tools/ ツールごとのスキーマと登録処理
cosense/client.ts Cosense adapter
cosense/formatter.ts LLM向けページ整形
cosense/insert-lines.ts 純粋な挿入位置計算
test/ 外部Cosense APIを呼ばないユニットテスト
参考資料
- Cloudflare Agents MCP handler APIs
- Cloudflare Access Managed OAuth
- Cloudflare Access JWT validation
- Cosense APIヘルプ
yosider/cosense-mcp-serverに着想を得ています。本プロジェクトは同リポジトリのコードをコピーせず、Cloudflare Workers向けに新規実装したものです。